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こころ 夏目漱石 新潮文庫 1914年刊
こころ 夏目漱石 新潮文庫 1914年刊
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店長おすすめ本
明治に書かれ、日本で最も読まれてきた小説。
「こころ」は、理解ではなく内省を読み手に委ねる、厄介な一冊。
夏目漱石の『こころ』は、あまりにも有名で、フランス語で「読んだことのある本」として記憶している作品です。
書評ではしばしば、「エゴイズムと倫理の観点から苦悩する近代人の精神を描いた作品」と説明されます
でも私がこの本を読んで強く残ったのは、そういう理解よりも、言葉に短く重たい読み後感でした。 何かを学んだという感覚よりも、物語を通して「こころ」を真剣に返されているような、内省的な読書体験だったと思います。
読み終えてからしばらくして、「また何年か経ったら、この本をもう読もう」そう思いました。今の自分には見えていない何かが、時間を重ねることで違って見えるかもしれない。そんな予感だけが、静かに残ったからです。
この読書体験をどう受け止めてよいかわからず、私は姜尚中さんの『100分で名著 夏目漱石 こころ』を手に取りました
姜さんは、読書の余韻に寄り添いながら、物語の奥行きや広がりを差し出します。ただし、明確な「答え」を与えることはありません。
『こころ』は、解釈や感情を読者に委ねる本です。その意味で、決して気持ちよくおすすめできる一冊ではありません
ただし私は、この本を「体験型読書の一つの到達点」として、評論書とあわせて、控えめにおすすめしたいと思います。
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